2014.12.31 整流基板Sの検討
この1年、仕事が忙しくて趣味のAUDIOに全く時間が割けませんでした。
冬休みになって前々から欲しいと思いつつ作っていなかった整流するだけの基板をCADってみました。
私の基板はどれも整流した後にレギュレータが入っているので、ちょこっと整流だけ必要な時はレギュレータ
部を使わずに整流部にだけ部品を載せたり手組で整流部だけ作ったりしていました。
コンセプトはとにかく小さくシンプルに、です。もちろん電源部はことに銅箔の厚みが効く場所ですから
140umで作ります。
DAC等に使うのが目的ですからコンデンサーは1,000ufが1個あれば良しとします、以前AUDIOメーカーに勤めていた
頃ヘッドフォンAMPを作っていて電源の電解を沢山載せたら、それを見た先輩がにやりとして、「音を聴いてごらん」
と言っていたので聴いてみるとモヤモヤで最悪の音だったのでそれを言うと、電源の電解は大きくしすぎると音が
悪くなるんだよ、と言っていました。大体1Aの電流が欲しかったらMinで1,000ufがあれば良いというのがこれまでの
経験からの感覚です。まあそうは言っても秋月の3,300ufが載せられる様にしてあります。
シリコンカーバイドショットキーも使える様にしたかったので少しダイオードの間隔を広げました。
2案配置だけしてみましたが、案1の方が見た目すっきりコンパクトではあるのですが、頭の中でアートワークを
引いてみると性能的には今いちです。ちょっとでかくなりますが案2で行こうかな。
2014.12.31 アートワーク案1
2014.12.31 アートワーク案2
2015.01.01 アートワーク終了
アートワークはこんな感じでしょうか。
規模の大きい複雑なアートワークも悩みますがこういうシンプルな物も結構気を使います。
パターンは電流の流れ方を考えた上でベタに近く、裏側には秋月で売っているPLMCAPを取り付け
られるようにしました。
2015.01.17 基板到着
来たー、毎回思うけど140umは箱が重い、え!って思うほどずっしりきます。普段お仕事で35umの基板ばかり設計しているからでしょう。
基板の重さに占める銅箔の割合って意外とあるんだなと思います。
2015.01.18 動作確認
さて、本当はFN1242FINALに使おうと思っていたのですが、部品が足りなくて組めないので
FN1242_1.5で動作確認を行いました。
デジタル系の2電源を1枚のユニバーサル基板で組んでいました。↓これが元の基板です。
基板単体
完成
一回り小さくなりました。
で、音は、うーんやっぱり手組と違って解像度が高いです。
140umの効果で中高域のクリアーなことはもちろんですが、低域のパワーもぐっとUPしました。
それでいて低域の解像度も高いです。
2015.02.11 接続例
使用例です、
通常単電源として使う時は写真の様にCN1の外側とCN2の外側にトランスからのACを接続します。
この様にショットキーも実装出来る様にしてありますが、でかい端子台を付けるとちょっとぶつかります。
次のバージョンでは修正します。
ちょっと誤解を受ける様な書き方をしてしまいましたが、1A取りだすのに1,000ufあれば良いというのは
後段にレギュレーター(リップルフィルター)が入る事を前提にしていました。
この基板は10,000uf/16Vや15,000uf/10Vのコンデンサー(KMG等)が載せられるので、真空管のヒーター用にも
使っていただけると思います。
基板のサイズは37.4×39.2mmと小さいので割と狭いスペースにも使えます。
2015.03.08 Rev2.0
外形はそのままにアートワークを変更してSiCと大きなターミナルがぶつからずに入ります。
これでMax15,000uFまで搭載可能です。
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